無限に広がる空間「バックルーム」の都市伝説を解説
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バックルーム(The Backrooms)は、最近海外で話題になっている異次元空間を舞台にした都市伝説だ。
初めてバックルームという言葉を耳にした時、多くの人が何かの建物の裏部屋といったイメージを持つかもしれない。
しかし、このバックルームという都市伝説は、日常的なオフィスや公共施設の裏側に潜む、異次元的な空間のことを指すのだ。
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バックルームの始まりと都市伝説
バックルームという都市伝説が広まったのは、主にインターネット上の掲示板やSNSを通じてだった。
特にRedditや4chanなど、オカルトや都市伝説好きが集まるコミュニティにて、その人気が急速に拡大した。
最初にこのアイデアが広まったのは、あるユーザーが「ノークリップして現実の外に出るとたどり着く場所」としてバックルームの画像を投稿したことがきっかけである。
その画像は、無機質なオフィスのような空間が果てしなく続くもので、多くの人々に既視感や不気味さを抱かせた。
ノークリップ現象とは?
バックルームに関連する「ノークリップ」という用語は、主にビデオゲームの世界から借りた概念である。
ノークリップとは、ゲーム内で壁や床をすり抜けることを指し、バグや裏技として使われることが多い。
名作「ゼルダの伝説時のオカリナ」や「スーパーマリオ64」など、RTAと呼ばれるリアルタイムアタック(短時間でクリアを目指すこと)を行う時に、あえてこの技を使うこともある。
この概念を現実世界に適用した場合にたどり着く先がバックルームだ。何かしらの異常現象によって現実世界の物理法則が崩れた時に、上記のような「ノークリップ」をしてしまうと、無限に続く異次元空間に迷い込んでしまうのだとか。
以前、私たちは誰かにプログラムされた世界で生きている「シミュレーション仮説」という都市伝説を紹介したが、ノークリップ現象(バグ)はそれを紐づける重要な手掛かりとなるのかもしれない。
バックルームの構造
ここからは、バックルームの中身について紐解いていきたいと思う。
バックルームは非常に独特な構造を持つ。この空間は終わりのないオフィスのような廊下、薄黄色の壁紙、蛍光灯の微かにちらつく光、そしてカビ臭いカーペットで構成されている。
まるでどこかで見たことがあるような、しかし同時に全く知らない場所。そうした感覚が、この都市伝説の不気味さを引き立てている。
空間は無限に続くとされ、出口もなければ、他の住人に遭遇することもない。非常に孤独で、圧迫感のある空間である。
バックルームに存在する階層
一説によると、バックルームは「レベル」と呼ばれる複数の階層に分かれているという。
最も有名なのは「レベル0」で、先ほども紹介した無機質なオフィスのような空間が無限に続く場所だ。
さらに、他にも様々なレベルに行くことができ、それぞれに異なる危険や謎が存在する。
例えば、「レベル1」は暗い倉庫のような空間で、停電が頻繁に起こり、下記のような奇妙な生物が徘徊している。
また、バックルーム内には「エンティティ」と呼ばれる危険な存在がいるといわれている。それらは姿形こそ様々だが、共通して不気味で理解しがたい存在として描かれている。
バックルームの住人がもし存在するのであれば、彼らもまたこの異次元空間に迷い込んだ被害者であり、出口を求めて今も彷徨っているのかもしれない。
バックルームと海外オカルト文化の関連性
バックルームのような異次元空間の都市伝説は、実は他にもいくつか存在する。
例えば、1980年代に流行した「消えた飛行機」の都市伝説や、「異次元空間に迷い込んだ家族」の話がその一例だ。
こうしたストーリーは、共通して「何気ない日常の裏側に隠された恐怖」というテーマを持っており、現実世界では起こり得ないはずの出来事が、異次元空間の中で展開される。
海外のオカルト文化では、上記のような異次元空間やパラレルワールドといった概念は非常に人気がある。例えば、アメリカでは「失踪事件」の背後に異次元的な原因を求めるケースも多い。
バックルームのような都市伝説は、こうした文化的背景とも深く結びついていると考えられる。
なぜ人々はバックルームに惹かれるのか?
この都市伝説が多くの人々を惹きつける理由の一つに、心理的な要素がある。
無限に続く無機質な空間で孤独に迷い込むという恐怖は、人間の根本的な不安を刺激している。
実際にバックルームの画像やストーリーを読んで「既視感」や「どこかで経験したような感覚」を抱く人は多い。これこそが、バックルームの不気味さの核心だともいえる。
心理学的には、バックルームのような異次元空間は「リムビックシステム」(感情を司る脳の部位)に強い影響を与える可能性があると言われている。
無機質な空間や孤独感は、不安や恐怖を誘発するため、そうした感情を駆り立てる都市伝説として好まれる傾向にあるのだ。
まとめ
バックルームの都市伝説は、単なるオフィスの裏側のような場所が、異次元的な恐怖を抱かせる空間に変貌するという非常にユニークなコンセプトだ。
無限に続く廊下、エンティティという不気味な存在、出口の見えない世界など、これらは現実世界の物理法則を超えた恐怖を描くものであり、インターネットを通じて多くの人々の心を掴んでいる。
現代のオカルト文化や海外の異次元的な失踪事件とも共鳴しており、単なるフィクションの枠を超えて、心理的な恐怖を掻き立てる要素が豊富にあるのだ。
今後も、バックルームのような異次元空間をテーマにした都市伝説は、さらに進化し、新たな物語を生み出していくだろう。
画像クレジット:
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タイトル: “Skin-Stealer OG”
作成者: Garb
出典: Backrooms Wiki
ライセンス:Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License -
タイトル: “Backrooms model”
作成者: Huuxloc
出典: Sketchfab
ライセンス:Creative Commons Attribution 4.0 License
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