実在したかもしれないナチスの黄金列車と消えた財宝の正体

世界には未だに発見されていない金銀財宝が数多く存在しており、それらを見つけようと多くのトレジャーハンター達が活動している。

そんな中、かつてナチス・ドイツが猛威を奮っていた時代に彼らが残したとされる「ナチスの黄金列車」の場所が判明したという報道が世を駆け巡ったのだ。

今回はそんな黄金列車の概要を解説していきたいと思う。

ナチスの黄金列車と財宝

黄金列車とは、第二次世界大戦時、ナチス・ドイツが集めた大量の財宝を積み、戦争後に突如として姿を消した幻の列車だ。

そこに積まれた金銀財宝は、約200億近くにも登ると言われており、約70年間も人々を魅了する都市伝説として語られていた。

そのロマンと謎を求めて世界中のトレジャーハンター達が捜索に挑んだのだが、最終的にはどれも失敗に終わっており、専門家もその存在に否定的だったといわれている。

ポーランドで黄金列車が発見される

しかし2015年になり驚くべきニュースが世界を騒がせた。

その内容はドイツ人とポーランド人、2人のトレジャーハンターによりナチスの黄金列車が遂に発見されたいうもの。

彼らは70年ほど前に、黄金列車を埋める作業に関わった男性からその場所を聞く事に成功したのだ。

ここの詳細は後ほど説明するが、その列車が発見されたとされる場所は、かつてドイツ軍の配下でもあった街、ポーランドのヴァウブジフにある超巨大トンネル。

彼らは地中探知レーダーを使ってそのトンネルを捜索したところ、なんと長さ120メートル以上の列車の反応を捉えたのだとか。

レーダーがとらえた黄金列車の姿

ここではお見せできないが、そのレーダー画像を確認したところ、黄金列車と予測できる下記のような特徴も見て取れた。

• 長方形の長細い物体
• 電車の連結部分
• 列車上部に設置された大砲

黄金列車自体は大砲などを積んだ装甲列車だったらしく、まさにその痕跡がレーダー画像に写り込んでいたのだ。

政府も99%認定した黄金列車の姿

そして彼らの証言を元に、ポーランド政府も同じように現地を探索した結果、99%の確率で列車が地中に埋まっていると正式に公表したのだ。

黄金列車が埋まっているとは断言してはいないものの、トンネルの中に列車がある事はほぼ確定で間違いないだろう。

黄金列車が埋まるトンネルの謎

ここからはそんな黄金列車が眠るとされるトンネルについて解説していく。

この超巨大トンネルは、かつての大戦中に「リーズ」と言うプロジェクト名で掘られたものらしく、日本語にすると「巨大」と言う意味になる。

ここは兵器製造や防空壕として扱われていたらしく、一説ではナチス軍はこの入組んだ迷路の様なトンネルに金銀財宝を隠したと語られている。　

また、このトンネルはヴァウブジフの街にある城「クションシュ城」の地下にも存在し、かつての大戦中にナチス軍が司令本部として使っていたとも言われている。

トンネルの上に軍の司令部があったという事は、その地下道も財宝を隠すような、何かしらの重要な役割を持っていたのかもしれない。

トンネルはクションュ城以外にも存在する

さらにこのトンネルはクションシュ城だけでなく、この地域の至るところに存在しており、一部は観光地として一般客も入ることが可能だ。

また、地下に眠る列車の存在を認めた政府は、混乱を避けるため、正確な位置情報は公式には発表していない。

しかしながら、大体の位置は周知されており、黄金列車を発見したトレジャーハンター曰く「クションシュ城から3km離れた線路脇の土手に埋まっている」と言っているのだとか。

ハンター曰く、その土手にはかつてトンネルがあり、そこを爆破して財宝を積んだ列車を埋めたと推測しているという。

なぜ黄金列車を掘り起こさないのか

そしてこの発表から月日が流れた現在、黄金列車の発掘作業が開始されたとの情報は未だに出てきていないのだ。

一部の噂ではその黄金列車があるとされるトンネル周辺には、戦争時に埋められた不発弾などが残っている可能性があるからだと囁かれている。

掘り起こしてはいけない物が出てくる可能性

列車を掘り起こせない理由は他にもあるのかもしれない。

当時ナチスは軍資金を貯めるべく、周辺国々やユダヤ人から多額のお金を集めていた。

中には略奪まがいのも行為も数多く行ったらしく、この黄金列車の中には200億相当の芸術品や金塊などが眠っているといわれている。

それらの賠償責任や出どころなど、突き詰めようとすると社会問題にもなりかねない。

また、世界中の歴史の教科書を書き換えなければならない物が発見されてしまう可能性もあるだろう。

ちなみに、日本で言うと、日光東照宮に眠る徳川埋蔵金も同じ理由から掘り起こされないといわれている。

もしかすると、黄金列車が掘り起こされない理由は我々が思っているよりも、さらに複雑な理由があるのかもしれない。